コラム2026.10.21

ブランドとは何か——AREA358でのセミナーと、最後に問いかけた五つの質問

先日、埼玉県本庄市にあるAREA358で、ブランディングのセミナーに登壇しました。機会をつくってくださったオーナーの横堀さん、ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。

今回は、ブランドとは何かという定義から、ブランド認知、そしてブランディングのメカニズムについてお話ししました。

AREA358でブランディングについて講演する入倉大亮(写真1)

アンケートに多かった「自社の魅力や強みをうまく伝えられない」

アンケートでは、自社の魅力や強みをうまく伝えられない、という声が多く見られました。

この声を受けて、私が考えたのは「言葉のつくり方だけの問題だろうか」ということです。

自分の会社のことは、よく分かっているつもりでも、「お客様は何を評価しているのか」「ほかの選択肢と比べて、なぜ選んでくれるのか」と問われると、案外はっきりしていないことがあります。

もちろん、今回のアンケートだけで原因は決められません。ただ、考える入口として、次の三つは見直したいところです。

  • 顧客を知る。 何に困り、何を期待し、どんな理由で選んでいるのか。
  • 競合を知る。 顧客が比較する相手は誰で、どこに違いがあるのか。
  • 自社を知る。 どんな価値を提供でき、その価値を現場の何が支えているのか。

分かったことを、経営の判断につなげる

ここからは、アンケートの声を踏まえた私の考えです。

顧客に話を聞く。競合の提供内容を調べる。自社の仕事を振り返る。それだけでは、情報が集まって終わってしまいます。

顧客が実際に話したことと、自分たちの解釈を分ける。そのうえで、誰のどんな課題に応えるのか、何を選ばれる理由にするのかを考える。さらに、その約束を継続して届けられる体制や採算があるかも見ていく必要があります。

魅力を伝える言葉は、こうした判断とつながっていてほしいと思います。立派な言葉を掲げても、実際の仕事が伴わなければ、顧客の期待とのずれが生まれてしまうからです。

顧客への聞き取りを考える際には、顧客に「選ばれた理由」をどう聞くかも参考にしてください。

AREA358でブランディングについて講演する入倉大亮(写真2)

最後に投げかけた、五つの問い

セミナーの最後に、皆さまへ五つの問いを投げかけました。

  • あなたを最も評価してくれるお客様は誰ですか?
  • そのお客様は何に不満を感じ、どのような理想を実現したいと思っていますか?
  • あなたは、それらをどのように叶えるのですか?
  • なぜ、そのお客様はあなたを選ばなければいけないのですか?
  • その根拠は何ですか?

「自社の魅力や強みを伝える」と考えると、自分たちの特徴を並べたくなります。でも、まず考えたいのは、それを必要とし、評価してくれるお客様のことです。

その人の不満や理想に対して、自社は何を届けられるのか。そして、選ぶ理由をどんな事実で示せるのか。

すぐに答えが出なくても構いません。答えられない問いがあれば、そこが次に調べ、考える出発点になります。

今回のセミナーが、自社とお客様との関係を見つめ直すきっかけになればうれしく思います。

自社の提供価値と、経営・現場の取り組みをつなげて考えたい方は、HUV DESIGN OFFICEのサービス内容をご覧ください。

横堀さん、ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。

著者:入倉大亮(株式会社HUV DESIGN OFFICE 代表取締役)

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